藤巻基紀講師のオートファジーとフェロトーシスに関する総説が掲載されました

総説: Autophagy-dependent versus autophagy-independent ferroptosis が Trends in Cell Biology に掲載されました。

フェロトーシスは鉄依存性の細胞死経路であり、これまでオートファジーに依存すると考えられてきました。しかし、近年の研究では相反する結果が報告されており、オートファジーがフェロトーシスにおいてどのような役割を果たすのか、その決定因子となる細胞環境について疑問が提起されています。本総説では、この疑問に対し、オートファジーがフェロトーシスを促進する場合と抑制する場合について、疾患や細胞環境の観点から整理しました。フェロトーシスの誘導には、遊離鉄、不飽和(リン)脂質、およびフリーラジカルのレベルが関与しており、これら3つの要因およびその上流経路の制御機構によって、オートファジーがフェロトーシスを正または負に調節する仕組みを解説しました。

Ye Zhu, Motoki Fujimaki, David Rubinsztein Autophagy-dependent vesus autophagy-independent ferroptosis

PMID: 40050185 DOI: 101.1016/j.tcb.2025.01.005

筑波大学 神経内科(脳神経内科)

筑波大学附属病院
〒305-8576 茨城県つくば市天久保2丁目1番地1
E-mail;neurol@md.tsukuba.ac.jp
TEL&FAX 029-853-3224